前回(収納編)では、ガジェットをきれいに収める「ポーチの選び方」をご紹介しました。 ポーチが決まったら、次はいよいよ「中身」の選定です。
特に一番重く、かさばりやすいのが「電源(充電器やバッテリー)」です。 「念のためPCの大きな充電器を持っていったけれど、重くて肩が凝った…」 「ホテルに着いたら、枕元にコンセントがなくて困った…」
そんな旅の「あるある」は、道具を見直すだけで解決できます。 今回は、荷物を軽くしつつ、旅先での充電トラブルをゼロにするための「電源セット」をご紹介します。

1. そもそも「何ワット(W)」必要?選び方の基本
充電器を買うとき、「W(ワット)数」という数字を見て迷ったことはありませんか? これは「充電するパワーの強さ」を表しています。
難しく考える必要はありません。以下の目安さえ知っておけば大丈夫です。
- 20W〜30W: スマホ、タブレット用
- 45W〜65W: 一般的なノートパソコン(MacBook Airなど)用
旅行の荷物を減らすなら、スマホもパソコンもこれ1台で充電できる「65W」の充電器を選ぶのが正解です。これなら、充電器を何個も持ち歩く必要がなくなります。
2. 荷物を減らす「小型・高出力充電器」
最近の充電器は「GaN(窒化ガリウム)」という新しい技術のおかげで、昔の「レンガ」のような充電器とは比べ物にならないほど小さくなっています。
① 基本の1台:CIO NovaPort TRIO 65W3C(急速充電器)
日本のメーカー「CIO」が開発した、旅行に最適な小型充電器です。
- ここが便利: 卵Lサイズほどの小ささですが、ノートPCを充電できる「65W」のパワーがあります。
- 3台同時充電: 差込口(ポート)が3つあります。ホテルに着いたら、「スマホ」「Apple Watch」「モバイルバッテリー」の3台をまとめて充電して寝ることができます。
② コンセント不足を解消:Anker 521 Power Strip
「ホテルのコンセントが机の下にしかない」「枕元に電源がない」という時に役立つ、USBポート付きの電源タップ(延長コード)です。
- ここが便利: 1.5mのコードがついているので、遠くの壁にあるコンセントを手元まで引っ張ってこれます。
- みんなで使える: 通常のコンセントが3つ、USBポートが2つ付いています。これ1台あれば、家族や友人と旅行に行ってもコンセントの奪い合いになりません。
3. シーンで使い分ける「モバイルバッテリー」
移動中の充電切れを防ぐモバイルバッテリーは、用途に合わせて2種類を使い分けると快適です。
③ 重ね持ちしやすい:CIO SMARTCOBY Pro SLIM
「薄さ」に特化した、カバンに入れやすいモデルです。
- ここが便利: 厚さは約16mmと薄型です。スマホと重ねて持っても手に馴染みやすく、ポーチの隙間にもスッと入ります。
- 残量がわかる: バッテリー残量が「1%単位」の数字で表示されます。「ランプが1個点滅してるけど、あとどれくらい持つの?」という不安がなくなります。
④ ケーブル不要:Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector)
観光中など、できるだけ手ぶらで歩きたい時に適した超小型モデルです。
- ここが便利: 端子が本体と一体化しており、折りたたんで収納できます。ケーブルを持ち歩く必要がなく、スマホのお尻に直接挿すだけで充電できます。
4. 快適さを支える「ケーブル & 小物」
充電器が良くても、ケーブルが使いにくければストレスになります。 特に旅行中は、取り回しのしやすさが重要です。
⑤ 絡まないシリコン製:Anker PowerLine III Flow
旅行用には、一般的なビニール被膜ではなく「シリコン素材」のケーブルがおすすめです。
- ここが便利: 驚くほど柔らかく、しなやかです。ポーチに丸めて押し込んでも癖がつかず、取り出した瞬間にスルスルと解けます。狭い座席でケーブルをほどく手間がなくなります。
⑥ Watchユーザー向け:Satechi USB-C Magnetic Charging Dock
純正の長いケーブルを持ち歩くストレスから解放される、Apple Watchユーザーの「最適解」です。
ここが便利: ケーブルが一切ない「直挿しタイプ」の充電ドックです。MacBookやiPad、モバイルバッテリーのUSB-Cポートに直接挿すだけで、即席の充電ステーションになります。特筆すべきは、Apple製品と馴染む美しいスペースグレイのアルミボディ。機能だけでなく「見た目」にもこだわりたい方に最適です。
まとめ:電源を小さくすれば、フットワークは軽くなる
「重い充電器」や「足りないコンセント」といった悩みは、道具を最新のものにするだけで解決できます。 今回ご紹介したアイテムで荷物を軽くして、バッテリー残量を気にせず旅行を楽しんでください。
さて、収納と電源が整ったら、次は移動中の「過ごし方」です。 次回の記事では、新幹線や飛行機の騒音を消して、座席を映画館に変える「ノイズキャンセリングイヤホンとエンタメ活用術」について解説します。







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